駐車場のお手入れが楽になる土間コンクリート工事とは

土間コンクリートとはどのようなもの?


土間コンクリートとは、庭や玄関先、カーポートなどの地面を、コンクリートで舗装する施工方法です。地面に直接平面的にコンクリートを打設して、表面を平らにします。見た目がシンプルな仕上がりになっているものがほとんどですが、仕上げ方法によってはデザインを施すこともできます。


土間コンクリートは強度のある素材で耐久性が高いので、重さのある車が置かれている、カーポートやガレージなどに使われています。


土間コンクリートを打設する際のメリット


メリット①庭の手入れがしやすい


土間コンクリート施工だけではありませんが、何もしない状態よりも土間コンクリート打設などをすることによって庭に雑草などが生えにくくなります。


土間コンクリートは耐用年数が長いため、土間コンクリート自体のメンテナンスも他の部材よりも頻度が少なくて済みます。手入れをする頻度が少なくなるので、手間が省けて、見た目も良くなります。除草にかかる費用や労働力がなくなるので、精神的にも楽になるでしょう。


メリット②車が汚れなくなる


土間コンクリートではない場合、カーポートが雨や雪でぬかるんでしまい、車とタイヤが汚れてしまいます。そのまま周辺を走ることで、道路も汚してしまうでしょう。


晴れた日でも、土ぼこりが発生して、いくら洗車をしてもすぐに車が汚れてしまいます。土間コンクリートにする事で、このような悩みが一気に解消されます。


メリット③バリアフリーにつながる


土間コンクリートはバリアフリーにもつながります。庭やカーポートにできた段差など普通の人にとっては気にならない高さであっても、お年寄りや障害のある人には大きな壁です。


土間コンクリートにする事で、打設した部分は平らになるので、バリアフリーとなり移動がしやすくなります。


メリット④耐用年数が長い


コンクリートの強度は強く、経年劣化が少ないので耐久性が高いです。耐用年数が長くなるため、長期間使用することができます。


メリット⑤水はけが良くなる


土間コンクリートは水が溜まることが無いように水勾配を取ります。水勾配とは、水を流し去る目的で、水平よりもわずかに傾斜させた勾配のことです。コンクリートの地面やテラスなどに使われています。


水勾配を行うことで水が自然に流れていくので、庭やカーポートに水たまりを作ることがありません。水勾配は、土間コンクリートだけではなく、陸屋根やバルコニーなどでも使われている工法です。


土間コンクリートを打設する際のデメリット


土間コンクリートを打設するメリットと共に知っておきたいのが、デメリットです。施工の際は両方を理解しておくといいでしょう。


デメリット①一定期間使えない

工事の一番最初の掘削工事が始まると、車を駐車場に入れることが出来なくなります。また、土間コンクリートを打設する際、生コンクリートを流しこんだ後は3日程度使用できません。


施工前は土のすきとり、型枠や配筋を組むため、カーポートなどの場合には、車を入れられません。コンクリートが乾くまでにも時間を要するので、固まるまでは車を入れる事ができません。そのため、コンクリートが固まって使用できるようになるまでの間の車の駐車をどの様にするかなど、対策する必要があります。


デメリット②季節の移り変わりを感じられない


土間コンクリートを打設する事で庭に雑草などが生えなくなりますが、草木なども植えられません。季節を感じる庭先や駐車場を希望する人には不向きです。花などを植えたい方はレンガなどで囲った花壇を作れば良いでしょう。


景観をあまり楽しむことができなくなりますが、草木があることで発生する落ち葉や雑草の処理などの煩わしさはありません。


デメリット③撤去費用がかかる


土間コンクリートを打設した後、庭やカーポートのリフォーム等を行う場合には、コンクリートの撤去が必要になります。土間コンクリートの撤去には、コンクリートを取り壊すための重機が必要になります。また、撤去したコンクリートは産業廃棄物になります。


撤去をするだけで、相当な費用が必要になることがあります。今後、撤去する可能性があれば、土間コンクリートの打設が本当に必要なのか検討をしてから施工するのが良いでしょう。


すでに土間コンクリートがあり、劣化などでリフォームを行う場合には、撤去費用以外の部分で費用を調整すると良いでしょう。


デメリット④初期費用が高め


丈夫で長持ちする土間コンクリートですが、その分費用が高くなってしまいます。素材のコンクリートの高騰や、その他作業工程が多いため、どうしても費用がかさみます。


初期費用がかかりますが、コンクリートは耐用年数が長く丈夫です。このようなメリットもあることを理解した上で、土間コンクリートの打設を行うと良いでしょう。


土間コンクリート工事の工程


工程①すきとり作業


鋤取り(すきとり)作業とは、庭やカーポート、土間コンクリートのしたい場所の余分な土を取り除く作業です。砕石(クラッシャーラン)を敷いたり、コンクリートを打設する厚さの分の土を取り除く作業で、ユンボなどの重機で行います。


工程②残土処分


鋤取りで撤去した残土の処分はダンプなどに積み込んで処分を行います。残土だけであれば産業廃棄物になりませんので、そのまま処分をしますが、適正な処理がされているか確認が必要です。


残土だけではなく、経年劣化した土間コンクリートをリフォームする場合などは、コンクリートの撤去も行います。その場合には産業廃棄物となり、金額も異なります。


産業廃棄物の場合には、適切な処理とマニフェストの受け取りが必要です。マニフェストなどを受け取れるか確認をして、適切に処理をしてもらう事が必要になります。


もしも、産業廃棄物として処分が必要になった時にマニフェストがもらえない、適切な処理が行われていないということがあると、業者だけではなく、施主も行政処分を受ける可能性があるので確認をして対処してもらいましょう。



工程③土間下砕石(クラッシャーラン)


土間下砕石は砕いた石(クラッシャーラン)を敷く作業です。土間コンクリートの下には、敷地に砕石を敷き詰めます。



工程④転圧での地盤強化


転圧とは、ローラー付きの機械またはランマーなどで土地を固める作業です。


しっかりと転圧を行うことで、密度を高めて安定化できます。平らになるため、作業がしやすくなります。



工程⑤仮枠板(型枠)設置・墨付け・養生


コンクリートを入れる周囲に仮枠を設置します。その時に水勾配を取るためにレベル(水準器)で高さを測り、コンクリートを入れる上面に目印(墨付け)を入れます。コンクリートを入れる前にその周りを養生して、汚さないようにします。



工程⑥ワイヤーメッシュ筋敷設


ワイヤーメッシュ筋は、コンクリートを強くするために入れる金網です。高さを揃えるために、スペーサーブロック(ピンコロ)と呼ばれるコンクリートの塊(もしくは樹脂性のもの)を使用します。ワイヤーメッシュ筋を入れることで、コンクリートのひび割れを防ぎ、強度が増します。



工程⑦生コンクリート打設


生コンクリートをポンプ車などを使用して仮枠内に注入していきます。その後平らにならしていきます。時間を置くと固まってしまうので手早くならしていきます。


またバイブレーターを使用してコンクリートから大きな気泡を取り除いていきます。(締固めをします)トンボなどを使用して表面を平らにします。

専用のコテでコンクリートの表面を均らしていきます。




工程⑧カッター目地


カッター目地はコンクリートに溝を入れる作業です。あらかじめ、コンクリートに切れ目を入れることで、コンクリートの縮みやふくらみ、ひび割れなどを防止します。また目地板を取り付ける場合もあります。(車を駐車する時の目印になります。)


工程⑨仕上げ



コンクリートの角などを専用のコテで仕上げていきます。また、コンクリートの上で滑らないよう刷毛引き仕上げ(コンクリートの表面に刷毛目をいれる)にすることもあります。


また、必要に応じて車止めを取り付けることもあります。


工程⑩土間コンクリート養生


コンクリートが固まるまで3~4日の養生期間が必要です。


コンクリートの周りの汚れ防止のための養生はコンクリートが硬化する前に取り除きます。



工程⑪完成


コンクリートの養生期間が終われば、型枠などを取り除いて、手直しが必要なら必要な措置をして完成です。



土間コンクリート打設の大まかな費用は?


コンクリートの質・コンクリートの厚み、ポンプ車を使用するのどうか、その他色々な条件で変わってきます。だいたい1㎡当たり1万円から2万円位です。


まとめ


土間コンクリート打設工事について、色々とご説明させていただきました。費用を抑えようと思い、DIYしようと考えている人もいるでしょう。


でも、土間コンクリートの打設工事をDIYすることはお勧めしません。ワイヤーメッシュや砕石の置き方、コンクリートを流し込む作業など、素人がDIYで土間コンクリート打設を行うと、コンクリートのひび割れが起きることが多いです。


また途中で失敗に気付いて、撤去などを業者に依頼することがあります。そうなると、安くなるよう選んだ方法が、結局割高になるということになりかねません。


土間コンクリートの水勾配とか、コテの使い方など、プロに任せたほうが安心です。


土間コンクリート打設をお考えなら、ぜひECOハウジング周南にお任せください。